お役立ち記事 No.01

会社の同僚の親が亡くなったとき香典はいくら? 個人・部署連名の金額目安

会社関係の香典相場・連名の書き方・辞退時の対応を分かりやすく解説

同僚の訃報に接したとき、寄り添いたい気持ちはあっても、香典のこととなると迷ってしまいますよね。

会社の同僚から「父が亡くなった」「母が亡くなった」と聞いたとき、まず迷いやすいのが香典の金額です。関係が近すぎても遠すぎても判断しづらく、「個人で包むべきか」「部署でまとめるなら一人いくらか」「会社から弔慰金が出る場合も別に必要か」と悩む方は少なくありません。

結論からお伝えすると、同僚の親に個人で香典を包む場合は、5,000円が中心的な目安です。社内規程や部署の前例で3,000円に統一されている場合はその基準に合わせ、特に親しい同僚で故人とも面識がある場合などは5,000円から10,000円を検討することもあります。年齢だけを理由に金額を増減するのではなく、職場内の基準と関係性を合わせて判断することが大切です。

ただし、香典には全国共通の定価や法律上の決まりがあるわけではありません。最初に確認すべきなのは、会社の慶弔規程、部署の慣例、会社名義の香典や弔慰金の有無、そしてご遺族が香典を受け取る意向かどうかです。部署で取りまとめる場合は、個人の目安を参加人数分そのまま掛けるのではなく、過去の運用と参加人数を確認し、先に封入する総額を決めてから一人分の負担額を割り出します。

この先では、同僚の親が亡くなったときの香典相場をはじめ、個人と部署連名の選び方、集金の進め方、香典袋の表書きと別紙の書き方、渡し方、香典辞退の場合の対応まで、順を追って一つずつ見ていきましょう。

同僚の親への香典は5,000円がひとつの目安です

全日本冠婚葬祭互助協会が実施した「香典に関するアンケート調査」では、「勤務先社員の家族」への香典について、最も多かった回答額は5,000円、平均額は5,336円でした。東京でも南関東でも最多回答は5,000円であり、個人で包む場合は5,000円を基準に考えると判断しやすいでしょう。

一方で、3,000円や10,000円が直ちに失礼になるわけではありません。同僚との関係、故人との面識、自分の年齢や立場、周囲とのバランスによって調整します。

ケース金額の目安判断のポイント
一般的な同僚の親へ個人で包む5,000円迷ったときの中心的な目安
社内規程や部署の前例がある規程・前例に定められた金額年齢だけで増減せず、職場内の統一を優先する
親しい同僚、長く同じチームで働いている5,000円程度日頃の関係の深さを考慮する
故人とも面識があり、お世話になった5,000円~10,000円高額にしすぎてご遺族を恐縮させない
部署・チームの連名社内規程や過去の運用に合わせる一人当たりの個人相場を人数分掛けない
会社や部署からすでに香典を出す個人分は原則として不要特に親しい場合のみ、重複してよいか確認する

大切なのは、金額の高さで弔意を競わないことです。香典が想定以上に高額になると、ご遺族が香典返しに気を遣い、かえって負担を感じることがあります。職場関係の香典では、自分の気持ちだけで金額を大きくするより、会社の方針や周囲との均衡を大切にするほうが、相手への配慮につながります。

香典を用意する前に会社へ確認したいこと

同僚の親の訃報を受けたら、すぐに個人で香典を用意するのではなく、まず直属の上司、総務、人事、部署の取りまとめ担当者などへ確認しましょう。会社によっては対応方法があらかじめ決められています。

確認したい主な項目は次のとおりです。

社員の親が亡くなった場合の慶弔規程があるか

会社名義の弔慰金、香典、供花、弔電が用意されるか

部署やチームで香典を取りまとめる慣例があるか

一人当たりの集金額や香典の総額が決められているか

部署連名に参加した人が個人でも香典を出してよいか

ご遺族から香典、供花、弔電などの辞退連絡が届いていないか

通夜や葬儀へ誰が参列し、誰が代表して香典を渡すか

会社の弔慰金と社員有志の香典は同じではない

会社の福利厚生制度などから支給される弔慰金と、社員が自分のお金を出し合う香典は性質が異なります。会社名義の香典が出るから社員有志の香典が禁止されるとは限らず、反対に、会社から弔慰金が出るため個人や部署からは出さない方針の会社もあります。

経費として処理する会社名義の香典には、社内申請や証憑の保管が必要になる場合もあります。担当者の判断だけで会社名や代表者名を使わず、必ず総務や経理の指示に従ってください。

過去の事例との公平さも大切

明文化された規程がなくても、「社員の親の場合は部署で5,000円」「一人1,000円ずつ有志で集める」などの慣例がある職場もあります。過去の対応と大きく違うと、不公平感が生まれたり、受け取る同僚が戸惑ったりすることがあります。

以前に同じ部署で同様の事例があれば、そのときの金額、名義、参列者、香典返しの扱いを確認すると判断しやすくなります。ただし、以前の方法をそのまま押し付けるのではなく、今回のご遺族の意向を優先しましょう。

3,000円・5,000円・10,000円を選ぶ考え方

3,000円を選びやすい場合

3,000円は、会社の慶弔規程や部署の過去事例で金額が統一されている場合、同僚との接点がごく限られている場合などに選択肢となります。自分が若いという理由だけで3,000円に決めるのではなく、まず会社の基準を確認してください。

全日本冠婚葬祭互助協会の調査では、「勤務先社員の家族」への最多回答額は5,000円です。そのため、明確な社内ルールがなく、3,000円と5,000円のどちらにするか迷う場合は、5,000円を基準にすると周囲とのバランスを取りやすくなります。3,000円が直ちに失礼ということではありませんが、自己判断だけで決めず、取りまとめ担当者へ確認すると安心です。

5,000円を選びやすい場合

5,000円は、一般的な同僚の親への香典として最も判断しやすい金額です。全国調査でも最多回答であり、特別な社内ルールがなく、金額に迷うときの基準にできます。

日頃から同じ部署で働いている、仕事上のやり取りが多い、休暇中の業務を引き継ぐ程度の関係があるといった場合も、5,000円を選ぶことが多いでしょう。

10,000円を検討する場合

10,000円は、同僚と仕事以外でも親しく付き合っている、家族ぐるみの交流がある、故人に直接お世話になったなど、一般的な職場関係を超える事情がある場合に検討されます。

ただし、職場の同僚の親に対する香典としては高めです。部署連名の香典にも参加し、さらに個人で10,000円を包むと、ご遺族が二重の香典返しを考えることにもなります。周囲との金額差やご遺族の負担を考え、必要であれば取りまとめ担当者へ確認してください。

4,000円や9,000円、偶数の金額は避けるべき?

4,000円や9,000円は、「死」や「苦」を連想させるとして避けられる傾向があります。部署で集めた合計が4,000円や9,000円になりそうな場合は、集金前に総額を決め、5,000円や10,000円などに整えると安心です。

「割り切れる数は縁が切れることを連想させる」として偶数を避ける考え方もありますが、連名では合計が20,000円になる場合もあり、偶数がすべて絶対に失礼というわけではありません。地域や職場の考え方にも差があるため、細かな数字の縁起にこだわりすぎず、社内慣例とご遺族への配慮を優先しましょう。

個人で包むか、部署連名にするか

部署で取りまとめるなら個人分は原則不要

部署やチームで連名の香典を出す場合、その連名に参加した人が個人でも別の香典を包む必要は通常ありません。連名と個人の両方を出すと、ご遺族から見て同じ人から二重に受け取った形になり、香典返しの判断を難しくする可能性があります。

特に親しい同僚で、どうしても個人としても弔意を示したい場合は、部署の取りまとめ役に相談したうえで判断します。香典を重ねる以外にも、お悔やみの手紙を添える、休暇中の仕事を支える、復帰後に無理をさせないなど、気持ちを伝える方法はあります。

別部署や接点の少ない同僚なら必須ではない

同じ会社に勤めていても、ほとんど接点のない別部署の同僚であれば、必ず個人で香典を出さなければならないわけではありません。会社名義の弔慰金や所属部署の香典に任せ、短いお悔やみの言葉だけを伝える対応でも失礼とは限りません。

香典は義務や会費ではなく、弔意を表すものです。周囲に合わせることは大切ですが、社員有志で集める場合は参加を強制しないようにしましょう。

部署やチームで香典を集める方法

部署連名には、法律や全国一律の金額基準はありません。人数が多いからといって、個人の目安である5,000円を参加人数分そのまま掛ける必要もありません。会社の過去の運用、参加人数、ご遺族が香典を整理する負担を踏まえ、先に香典袋へ入れる総額を決め、その後で一人当たりの負担額を計算します。

たとえば、5人の有志で総額5,000円にするなら一人1,000円、10人で総額10,000円にするなら一人1,000円です。これは集金方法を示す計算例であり、部署連名の全国的な相場を示すものではありません。実際の総額は、過去に同じ職場でどのように対応したか、参加者に無理のない負担かを確認して決めてください。

集金の進め方

部署で香典を取りまとめるときは、次の順番で進めると混乱を防げます。

上司や総務へ会社の方針とご遺族の意向を確認する

取りまとめ役を一人決める

香典の名義と総額を先に決める

参加が任意か、対象者は誰かを明確にして案内する

誰からいくら預かったかを記録する

総額と香典袋に入れた金額を二人以上で確認する

通夜または葬儀へ参列する代表者に預ける

案内文は、次のように簡潔にするとよいでしょう。

「〇〇さんのお父様のご逝去にあたり、部署有志で香典をお渡しします。参加される方は、一口1,000円を〇月〇日までに担当者へお願いいたします。参加は任意です」

部署全員の参加が決まっている場合を除き、「〇〇部一同」ではなく「〇〇部有志一同」とするのが正確です。参加しない人を責めたり、本人の了承なく名前だけを入れたりしないようにします。

集めた硬貨をそのまま入れない

集金時に受け取った現金と、最終的に香典袋へ納める現金は分けて管理します。一人500円や1,000円などで集めて硬貨が含まれる場合は、担当者が紙幣へ交換し、封入する枚数をできるだけ整理します。両替や端数調整が必要になりそうなときは、集金を始める前に処理方法を決めておきましょう。

誰からいくら預かったかを記録し、封入前には紙幣の枚数と総額を別の社員にも照合してもらいます。余剰金や不足金を曖昧にせず、集金額、両替後の金額、香典袋へ入れた金額が一致する状態にしておけば、参加者へも明確に説明できます。

訃報に関する情報を広げすぎない

同僚の家族が亡くなったという情報は、慎重に扱う必要があります。香典の案内に必要な範囲を超えて、本人が公表していない死因、病名、家庭事情、葬儀の詳細などを部署外へ伝えないようにしましょう。

通夜や葬儀の日時・場所を共有する場合も、本人またはご遺族が職場関係者の参列を望んでいるか確認します。家族葬と案内されている場合は、善意であっても大人数で訪問しないことが大切です。

香典袋の選び方と宗教別の表書き

香典袋を選ぶときは、最初に包む金額との釣り合いを見て、その後に葬儀の宗教・宗派を確認します。少額の香典に装飾の大きな袋を合わせるのは避け、控えめで表書きが読みやすいものを選びましょう。市販の袋に包む金額の目安が表示されている場合は、それも判断材料にできます。

袋の豪華さよりも重要なのは、表書きと葬儀の形式が合っていることです。主な書き方は次のように整理できます。

葬儀の形式表書きの例注意点
仏式御霊前、御香典宗派が分かるときは、その宗派の考え方に合わせる
仏式で四十九日後御仏前渡す時期によって表書きが変わることがある
浄土真宗御仏前通夜・葬儀の時点から御仏前を用いるのが一般的
神式御玉串料、御榊料蓮の絵柄や仏式専用の袋を避ける
キリスト教式御花料宗派によって別の表書きが案内される場合がある

「御霊前」はよく見かける表書きですが、どの宗教・宗派にも使える言葉ではありません。案内状に宗教の記載がないときは、自己判断で決める前に、社内の連絡担当者や葬儀の案内窓口へ簡潔に確認しましょう。

筆記には薄墨の筆ペンを使う習慣があります。ただし、文字が薄すぎて読めない状態にする必要はありません。ご遺族が香典を整理するときに困らないよう、氏名や会社名を丁寧にはっきり書くことを優先してください。

個人名義・部署連名の名前の書き方

個人で出す場合

水引より下の中央へ、自分の氏名をフルネームで記入します。故人やご遺族と直接の面識がなく、氏名だけでは勤務先が伝わりにくいときは、氏名の右側へ会社名を一回り小さく添えます。略称ではなく正式名称を使うと、受け取った側が確認しやすくなります。

2人または3人の連名の場合

2人または3人で一つの香典を出す場合は、外袋に全員の氏名が入るようにします。職位に違いがあるときは上位者から順に右側から書き、同じ立場なら五十音順など、社内で説明しやすい並びに統一します。会社名を添える場合は、氏名よりも小さな文字で右側へ配置します。

4人以上の連名の場合

4人以上になると、外袋へ全員の名前を書くだけで窮屈になり、かえって判読しにくくなります。表面は部署名や代表者名で簡潔にまとめ、参加者の詳細は別紙で伝えます。表面の記載例は次のとおりです。

株式会社〇〇 営業部一同

株式会社〇〇 営業部有志一同

株式会社〇〇 営業部 〇〇〇〇 外一同

株式会社〇〇 令和〇年度入社同期一同

部署全員からであれば「営業部一同」、任意で参加した人だけなら「営業部有志一同」と書き分けます。代表者の氏名を出す場合は「外一同」や「外〇名」を添え、別紙に全員分を記載します。会社名義で正式に出す香典は、担当者が独自に名義を決めず、総務や経理の指示に従ってください。

中袋と別紙には何を書く?

中袋が付いている場合は、表側の金額欄へ香典の総額、裏側へ住所と氏名を書きます。「金五千円」「金壱萬円」のように記載でき、改ざん防止の意味から大字を使う書き方もあります。ただし、難しい文字を誤って書くより、袋の記入欄に沿って正確に読める文字で記すほうが実用的です。

4人以上の連名では、香典の表面だけで参加者を特定できません。白い用紙へ次の項目をまとめ、中袋または外袋の内側へ入れてください。

会社名と部署名

参加者全員の氏名

各自が出した金額

代表となる住所または連絡先

香典返しへの配慮を伝える場合は、その旨を記した一文

この別紙は、単なる参加者名簿ではありません。ご遺族が香典帳へ記録し、必要に応じて礼状や返礼を準備する際の手掛かりになります。氏名は姓だけで省略せず、同姓の人がいても区別できるようフルネームで記載しましょう。連絡先を個人住所にするか会社住所にするかは、返礼品を誰が受け取るのかも含め、職場内で決めておきます。

参加人数が多く、一人当たりの負担額が少額である場合は、ご遺族が人数分の返礼を考えずに済むよう、別紙へ次の一文を添える方法があります。

「皆でお悔やみの気持ちをお届けしたものですので、香典返しのお気遣いはなさいませんようお願い申し上げます」

これは返礼を禁止する文面ではなく、ご遺族の負担を減らしたいという意向を伝えるものです。すでに当日返しが用意されている場合などは、その場で押し返さず、心遣いに感謝して受け取るほうが自然なこともあります。

お札の用意と入れ方

香典へ入れるお札は、破れや強い汚れのないものを選びます。新札を避ける慣習はありますが、古ければ古いほどよいという意味ではありません。手元に新札しかないときは、中央へ軽く折り目を付けてから入れる方法があります。

複数枚を入れる場合は、表裏と上下を同じ方向へそろえます。人物の面をどちらへ向けるかには地域差も見られるため、一つの方法を絶対の決まりと考える必要はありません。乱雑な状態にせず、取り出したときに整っていることを意識しましょう。

香典は誰が、いつ、どのように渡す?

部署連名の香典は、通夜または葬儀・告別式へ参列する代表者一人に預けます。受け渡し前には、取りまとめ担当者と代表者で、外袋の名義、中に入れた総額、別紙の参加者名を確認しておくと安心です。両日とも参列する場合でも、香典を渡すのは最初の一度だけにします。

会場では香典袋を袱紗に包んだまま受付へ進み、受付の前で取り出します。その後、表書きが受付側から読める向きになるよう回し、袱紗の上に載せるか両手で差し出します。会社や部署の事情を長く説明する必要はなく、次のような短い言葉で十分です。

「このたびは心よりお悔やみ申し上げます。〇〇部有志一同よりお預かりしてまいりました」

受付が混み合っているときは、その場で同僚を呼び止めないようにします。同僚本人が遺族として応対していても、仕事の引き継ぎや亡くなった経緯を尋ねる場ではありません。一礼と短いお悔やみにとどめることで、相手の時間と心情に配慮できます。

参列できない場合

予定していた代表者が参列できないときは、別の参列者へ預け直す、葬儀後に同僚へ都合を尋ねて職場で手渡す、受け取り先を確認して現金書留で送るといった方法を検討します。いずれの場合も、香典辞退の連絡がないことを先に確認してください。

現金を普通郵便、レターパック、宅配便で送ることはできません。郵送する場合は、必要事項を記入した香典袋へ現金を納め、短い添え状とともに現金書留用封筒へ入れ、郵便局の窓口から差し出します。葬儀直後はご遺族が不在にすることもあるため、住所だけでなく、受け取りやすい時期も確認しておきましょう。

家族葬や香典辞退の場合はどうする?

「家族葬」は主に参列範囲を表す言葉であり、その一語だけで香典の受け取り方まで決まるわけではありません。家族葬で香典を受け付ける場合もあれば、一般の参列が可能な葬儀で香典を辞退する場合もあります。葬儀名ではなく、訃報や案内文に書かれた具体的な依頼を確認してください。

「香典は辞退いたします」と明記されている場合は、個人名義でも部署名義でも用意しません。すでに集金を始めていても、会社の慣例を理由に持参するのは避けます。受け取らないという意思に従うことが、ご遺族の事務的・心理的な負担を増やさない対応になります。

案内文は、何を辞退しているかを言葉ごとに分けて読みます。

「ご香典は辞退いたします」なら香典を控える

「供花・供物は辞退いたします」なら花や供物を控える

「ご厚志は辞退いたします」なら香典、供花、供物など一切を控える意向と受け取る

「家族葬で執り行います」だけなら、参列範囲と香典辞退を別々に確認する

香典が辞退されているときに、代わりとして供花や品物を独自に送るのも慎重に考えます。ご遺族は返礼や受け取りの対応自体を減らしたい可能性があるためです。文面の意味がはっきりしない場合は、ご遺族へ繰り返し連絡せず、社内の連絡担当者や葬儀案内に記載された窓口へ一度だけ確認しましょう。

同僚の親の訃報を後から知った場合

忌引きから戻った同僚を見て、初めて親が亡くなったことを知る場合もあります。後から知ったからといって、慌てて詳しい事情を聞く必要はありません。まずは「このたびは心よりお悔やみ申し上げます」など、相手の負担にならない短い言葉を伝えます。

香典を渡したい場合は、会社や部署ですでに香典を出したか、ご遺族が香典を辞退していないかを確認します。葬儀後すぐであれば、職場で静かに渡すこともできますが、人の多い場所で渡したり、周囲に聞こえるように話したりしないよう配慮しましょう。

仏式では、一般に四十九日を過ぎると「御霊前」ではなく「御仏前」を用います。ただし宗派による違いがあり、神式やキリスト教式では表書きも異なります。時間が経ってから渡す場合は、葬儀の形式や時期を確認してください。

数か月以上経ってから知った場合も、必ず香典を渡さなければならないわけではありません。お悔やみの手紙や言葉だけにする、相手の意向を尋ねたうえでお供えを送るなど、状況に応じた方法を選びましょう。

同僚への声のかけ方と職場での配慮

香典を正しく用意しても、言葉や職場での対応によって同僚を傷つけてしまうことがあります。「死因は何だったのですか」「最期は苦しまなかったですか」「いつから悪かったのですか」といった質問は、本人から話し始めない限り控えましょう。

また、「元気を出して」「早く切り替えて」と励ます言葉も、悲しみの中にいる人には負担になる場合があります。次のような短い言葉で十分です。

「このたびは心よりお悔やみ申し上げます」

「大変なときですので、仕事のことは心配しないでください」

「こちらで対応できることがあればお知らせください」

「どうか無理をなさらないでください」

同僚が職場へ戻った後も、役所や金融機関での手続き、遺品整理、法要などが続くことがあります。復帰したからすべて終わったと考えず、業務量や休暇の取り方に配慮することも、香典と同じくらい大切な支えになります。

よくある質問

同僚の親と一度も会ったことがなくても香典は必要ですか?

故人との面識がなくても、同僚との関係を考えて香典を出すことはあります。ただし、必ず個人で出さなければならないわけではありません。部署連名の香典に参加する、会社として弔慰金を出す、言葉だけでお悔やみを伝えるなど、職場の方針に合わせて判断してください。

3,000円では少なすぎませんか?

同僚の親に対する個人香典として、3,000円が直ちに失礼になるわけではありません。会社の規程で定められている、部署内で過去から統一しているなどの事情があれば、その基準に合わせられます。ただし、全国調査の最多回答額は5,000円です。明確な前例がなく迷う場合は5,000円を基準にし、年齢だけで金額を下げないようにしましょう。

上司の親には同僚の親より多く包むべきですか?

上司だから必ず高額にしなければならないわけではありません。上下関係だけで金額を変えると、職場内のバランスを崩すこともあります。会社の慣例、日頃の関係、故人との面識を踏まえて判断します。

部署連名で一人500円ずつでもよいですか?

人数の多い職場では、一人当たりの負担を500円にする場合もあります。参加を強制せず、先に香典の総額と名義を決め、受領記録を残してください。硬貨で集めた分は紙幣へ交換し、封入前に別の社員と総額を照合します。社内の過去事例があるときは、その方法に合わせると混乱を防げます。

通夜と葬儀の両方に参列するときは二回渡しますか?

香典を渡すのは一度だけです。通常は最初に参列した通夜の受付で渡します。二回渡すと、ご遺族の香典管理や返礼の手配にも混乱を招くため避けましょう。

夫婦とも同じ会社で働いている場合は二人分必要ですか?

同じ世帯だから必ず一つ、同じ会社だから必ず二人分という一律の決まりはありません。夫婦それぞれの所属部署の運用や、亡くなった方・同僚との関係を確認し、名義や金額が重複しないよう取りまとめ担当者へ相談して決めましょう。

香典をLINEや電子決済で送ってもよいですか?

葬儀の案内にオンラインで受け付ける方法が明記されている場合は、その手順に従えます。何も案内されていない状態で、個人間送金の機能を使って突然送るのは避けましょう。金額を決める前に、香典を受け取る意向と正式な受付方法の両方を確認してください。

香典返しを受け取ったら、お礼の品を返す必要がありますか?

香典返しに対して、改めて品物を返す必要はありません。職場で直接受け取った場合は、「ご丁寧にありがとうございます。どうぞお気遣いなさらないでください」と短く伝える程度で十分です。

金額よりも会社の方針とご遺族への配慮を大切に

同僚の親への香典は、個人で包むなら5,000円を中心に考えます。社内規程や部署の前例がある場合はその金額を優先し、特に親しく故人とも面識がある場合は5,000円から10,000円を検討します。部署連名では、個人の目安を人数分掛けず、会社の過去の運用と参加人数を確認して総額を先に決めると、集金を進めやすくなります。

迷ったときは、次の順番で確認しましょう。

会社の慶弔規程と過去の慣例を確認する

会社名義や部署連名の香典があるか確認する

ご遺族の香典辞退の有無を確認する

個人と連名の重複を避ける

宗教・宗派に合った表書きを選ぶ

連名者の氏名と金額を別紙に正確に記載する

同僚の事情を無理に聞かず、仕事面でも配慮する

香典は金額の大きさを競うものではなく、故人を悼み、ご遺族をいたわる気持ちを形にするものです。形式だけにとらわれず、相手の意向を尊重した無理のない対応を心がけましょう。

ご自身がご遺族の立場となり、会社への訃報連絡、香典辞退の伝え方、家族葬の案内、葬儀の準備や費用、斎場選びなどで分からないことがございましたら、ハシモト葬祭へお気軽にご相談ください。質問・相談だけでも、ご依頼前でも構いません。
ハシモト葬祭では、24時間365日、通話料・事前相談無料のフリーダイヤル「0120-34-8813」でご相談を受け付けています。公式LINEやお問い合わせフォームからもご連絡いただけます。