葬儀の受付・会計係の仕事|香典の受け取り・記録・保管方法
受付開始前の準備から香典帳、現金確認、遺族への引き継ぎまでを実務順に解説
葬儀の受付・会計係は、参列者を迎え、香典を受け取り、芳名を記録し、返礼品を渡し、現金を安全に管理します。親族や勤務先の人へお願いすることが多い一方、具体的な手順を知らないまま当日を迎えることがあります。
受付と会計は、同じ場所で行っても役割を分けると安全です。受付係は参列者への対応、会計係は香典袋と現金の確認・記録を担当します。香典辞退の場合も、弔電・供花、案内、返礼品等の受付業務があります。
この記事では、開始前の準備、受付での言葉、香典の記録、現金の保管、終了後の遺族への引き継ぎを解説します。
先に結論|一人で現金を扱わず、「受取・確認・記録」を分ける
香典は高額な現金と個人情報を含みます。可能なら次のように分担します。
- 受付係:挨拶、香典受領、芳名案内
- 返礼係:返礼品・会葬礼状を渡す
- 会計係:香典袋・金額の確認、香典帳
- 保管担当:現金・帳簿を金庫等へ移す
少人数でも、現金確認は二人で行い、袋と記録を照合します。
受付開始前に確認すること
- 受付開始・終了時刻
- 香典を受け取るか、辞退するか
- 供花・供物・弔電の問い合わせ先
- 芳名帳・芳名カードの書き方
- 返礼品の渡し方と数量
- 親族・一般・会社関係の受付分け
- 貴重品の保管場所
- 会場、式場、トイレ、控室の案内
- 緊急時の葬儀社担当者
香典辞退の方針は受付全員で同じにします。親族だけ例外とする場合も、遺族の指示を確認します。
受付での基本の流れ
1.参列者へ一礼し、お悔やみを受ける
2.香典を両手で受け取る
3.芳名帳・カードへ記入を案内
4.返礼品・会葬礼状を渡す
5.式場・席・開式時刻を案内
受付係は遺族の代理として対応します。
参列者「このたびはご愁傷様です」
受付「ご丁寧に恐れ入ります。お預かりいたします。こちらへご記帳をお願いいたします」
長い会話をする場所ではないため、故人の死因等を聞かれても受付係が説明せず、必要なら遺族・葬儀担当者へつなぎます。
香典辞退の場合
「遺族の意向により、ご香典は辞退申し上げております。お気持ちだけありがたく頂戴いたします」
相手が強く差し出しても、受付係だけで例外を作らず、遺族の指定担当へ確認します。受け取った場合は必ず記録し、誰の判断か残します。
香典袋の取り扱い
受付では、袋の表書きと芳名を確認します。連名、会社名、代理持参の場合は、実際の名義と持参者を分けて記録します。
香典袋をその場で開けるか、別室で会計係が開けるかは葬儀の方針によります。参列者の前で中身を確認せず、プライバシーに配慮します。
会計係の仕事
香典帳へ記録する
- 受付番号
- 氏名・会社名
- 住所・電話。必要な範囲
- 金額
- 連名者
- 代理持参者
- 返礼品を渡したか
- 返礼辞退等の備考
袋の番号と香典帳の番号をそろえると、後日の確認がしやすくなります。
現金を確認する
二人で金額を数え、表書き・中袋の記載と照合します。記載額と実額が違う場合は、実額を記録し、袋を分けて保管します。その場で参列者へ問い合わせず、遺族へ報告します。
小計をまとめる
一定件数ごと、または受付区分ごとに小計を出します。現金、香典帳、袋の数が合うか確認します。
現金の保管
- 受付台の上へ大量の現金を置かない
- 専用バッグ、金庫、施錠室を利用
- 保管場所と鍵の担当を限定
- 会場を離れるときは二人で移動
- 私物の財布・現金と混ぜない
- 写真・SNSへ帳簿や香典袋を写さない
見知らぬ人から「遺族に頼まれた」と現金を求められても渡しません。引き継ぎ相手を事前に決めます。
返礼品の管理
返礼品を一人につき一つ渡すのか、香典一件につき一つか、夫婦・会社連名の扱いを確認します。交換券方式の場合は、券と在庫を照合します。
不足しそうな場合は、受付係が独自に配り方を変えず、葬儀社へ追加を依頼します。余った品の返品・買取条件を確認します。
受付終了後の引き継ぎ
遺族または指定された担当者へ、次を二人以上で渡します。
- 香典現金の合計
- 香典帳、芳名帳・カード
- 香典袋
- 返礼品の使用数・残数
- 未確認・金額相違・代理持参の一覧
- 弔電、名刺、メッセージ等
「現金○円、香典袋○件、返礼品○個使用」と引き継ぎメモへ署名・時刻を残すと安全です。
受付係を頼まれた人の服装・到着
遺族から指定された服装に従い、開式より十分早く到着します。一般には準喪服等を着用しますが、会社受付や地域慣習で異なります。貴重品を最小限にし、長時間立つ場合は休憩を交代します。
よくある質問
Q1.受付・会計係は何人必要ですか?
参列人数と受付時間によります。記帳案内、香典受領、返礼品、会計を分け、少なくとも現金を一人だけで扱わない体制を検討します。交代要員も用意します。
Q2.香典はいつ遺族へ渡しますか?
式の途中で頻繁に移動させず、決めた時刻に会計担当と遺族代表が件数・合計・袋を照合して引き継ぎます。受領書や引継ぎメモを残し、保管場所を公開しません。
Q3.帳簿と現金が合わない場合はどうしますか?
まず数え直し、連名、代理持参、中袋と実額、返礼辞退を確認します。推測で帳簿を直さず、差額と確認経過を記録して遺族代表へ報告します。
個人情報の扱いにも注意する
香典帳には氏名、住所、勤務先、金額が記録されます。受付台へ放置せず、撮影・共有範囲を限定します。作業後の下書きやメモも回収し、返礼が終わるまで施錠できる場所へ保管します。名簿を別の案内や営業へ流用しないようにします。
家族で共有する確認メモ
打ち合わせや手続きの途中で判断が変わることがあります。口頭だけで進めず、次の内容を一枚のメモにまとめます。
- 香典帳へ記録する項目と記入担当
- 受付終了後の現金・名簿の受渡し先
- 施錠保管・入金・親族への報告方法
決定日、確認した相手、未確認の項目も一緒に残します。変更があった場合は古い案を消さず、いつ誰が変更したか追記すると、家族、葬儀社、宗教者、行政窓口の認識違いを減らせます。
まとめ|香典と個人情報を二人以上で記録・保管する
受付・会計係は、参列者の案内と、香典の安全な管理を担います。受取、金額確認、記録、保管を分け、例外を独断で作りません。
ハシモト葬祭では、受付用品、香典帳、返礼品、引き継ぎ方法を事前に説明し、係の方が迷わないよう当日もご案内します。
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