お役立ち記事 No.94

香典袋の選び方・書き方・渡し方|表書き・お札の向き・受付での言葉

宗教別の表書き、連名、薄墨、袱紗、受付での渡し方を実務順に解説

香典を用意するときは、香典袋の種類、表書き、氏名、金額、お札の向き等に迷います。宗教・宗派、包む金額、地域によって慣習が異なるため、一つの書き方を全国共通の絶対的な決まりと考えないことが大切です。

まず、訃報で香典を辞退していないか確認します。辞退されている場合は、会社や親族の慣例があっても持参しません。家族葬という言葉だけでは香典辞退を意味しないため、案内文を読みます。

この記事では、香典袋の選び方、宗教別の表書き、氏名・住所・金額、お札の入れ方、袱紗と受付での言葉を解説します。

先に結論|宗教、金額、辞退の有無を確認してから袋を選ぶ

香典準備の順番です。

1.香典辞退ではないか確認

2.宗教・宗派を確認

3.包む金額に合う香典袋を選ぶ

4.表書き、氏名、住所、金額を記入

5.お札を入れ、袱紗へ包む

6.受付で両手で渡す

宗教が分からない場合は、遺族・葬儀社へ尋ねるか、宗教色の強すぎない表現を検討します。

香典袋の選び方

黒白、双銀等の結び切り・あわじ結びの水引が用いられます。地域によって黄白等を用いることがあります。蓮の模様は仏式用で、神式・キリスト教式には使いません。

包む金額に対して豪華すぎる袋、印刷だけの簡素な袋へ高額を入れるなど、金額と袋が大きく不釣り合いにならないようにします。

仏式の表書き

一般に「御霊前」「御香典」「御香料」等が用いられます。ただし、浄土真宗では、亡くなった後すぐ仏になるという教えから「御仏前」を用いると案内されることがあります。

四十九日後は「御仏前」が用いられることが多いものの、宗派・地域により異なります。宗派が明確な場合はその教えに合わせます。

神式の表書き

「御玉串料」「御榊料」「御神前」等が用いられます。蓮柄の袋を避け、白無地または神式に合う不祝儀袋を選びます。

キリスト教式の表書き

「御花料」等が用いられます。カトリックで「御ミサ料」と書く例が紹介されることもありますが、教会への献金・謝礼と遺族への香典を混同しないよう、訃報・教会の案内を確認します。

十字架・百合等の専用袋を使う場合もあります。宗派が分からないときは白無地の袋に「御花料」とする方法がありますが、遺族の案内を優先します。

表面の氏名

水引の下中央に、会葬者本人の氏名をフルネームで書きます。夫婦で連名にする場合、夫の氏名を中央、妻の名だけを左に書く方法があります。夫婦それぞれ故人と関係が深い場合は両名のフルネームを書くこともあります。

二~三人の連名

立場が上の人を中央または右から書きます。関係が同等なら五十音順等にし、誰が参加したか別紙でも分かるようにします。

四人以上・部署一同

「株式会社○○ 営業部一同」「友人一同」等とし、全員の氏名、住所、個別金額を別紙へまとめます。遺族が返礼を判断できる情報を入れます。

代理で持参

香典袋は香典を出す本人の氏名とし、受付で代理持参であることを伝えます。芳名帳には本人名の後に「代」等を添える方法があります。会社・会場の案内に従います。

薄墨を使うか

通夜・葬儀では、「悲しみで墨が薄くなった」等の意味から薄墨の筆ペンを用いる慣習があります。ただし、地域・宗教により異なり、読みやすさも大切です。黒墨で書いたから失礼と一律に決まるものではありません。

中袋の住所・金額は、事務的に読みやすい黒ペンで書くことがあります。鉛筆や消えるペンは避けます。

中袋・裏面の書き方

中袋がある場合、表に金額、裏に住所・氏名を書く様式があります。袋に印刷された欄へ従います。中袋がない場合は、外袋の裏へ住所・金額を書きます。

金額は「金参萬円」等の大字を使う慣習がありますが、読みやすい漢数字でも構いません。記載額と実際の金額が一致しているか確認します。

お札の向きと状態

新札は、あらかじめ準備していた印象を避けるとして、そのまま使わない慣習があります。新札しかない場合は一度折り目を付ける方法があります。一方、破れ・汚れが強いお札も避け、清潔なものを用意します。

お札の向きには地域差があります。一般的には、肖像が袋の裏側・下側になるようそろえる説明が多くありますが、絶対的な規則ではありません。複数枚の向きをそろえ、確認しやすくすることが大切です。

袱紗への包み方

弔事では、一般に袱紗を右から開く向き等が案内されます。金封袱紗なら、受付で開いて香典袋を取り出します。

袱紗がない場合、白・黒・紺等の清潔な無地の布で包む方法があります。香典袋を購入時のビニール袋のまま渡しません。

受付での渡し方

1.受付へ一礼

2.お悔やみの言葉

3.袱紗を開き香典袋を出す

4.表書きを相手が読める向きにする

5.袱紗または手の上に載せ、両手で渡す

6.記帳する

「このたびは心よりお悔やみ申し上げます。どうぞお供えください」

宗教に合う表現が分からなければ、「心ばかりでございます」「お預けいたします」等、簡潔に伝えます。

郵送する場合

参列できず香典を郵送する場合は、現金を普通郵便で送らず、現金書留を利用します。香典袋と短い手紙を同封し、遺族が受け取れる住所・時期を確認します。葬儀直後に自宅が留守になる場合があります。

よくある質問

Q1.「御霊前」と「御仏前」はどう使い分けますか?

宗教・宗派、法要時期によって異なります。浄土真宗では葬儀時から「御仏前」を用いる考えがあり、神式・キリスト教式では別の表書きを使います。案内や宗教者へ確認してください。

Q2.新札を使ってはいけませんか?

新札しかない場合に香典を控える必要はありません。事前に用意した印象を避けるため、軽く折り目を付ける慣習がありますが、汚れや破損の強い紙幣は避けます。

Q3.会社名や連名はどこまで書きますか?

外袋には代表者を含め二、三名まで記し、人数が多い場合は「一同」「外一同」等として別紙へ全員の氏名を記載します。遺族が返礼できるよう住所・部署も分かる形にします。

まとめ|細かな慣習より、辞退と宗教を確認し、読みやすく記録する

香典袋は、宗教、包む金額、地域に合わせて選び、氏名・住所・金額を読みやすく書きます。お札の向き等には地域差があり、形式だけにとらわれすぎる必要はありません。

最も大切なのは、香典辞退を尊重し、遺族が受領・返礼を管理できる情報を残すことです。

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