健康保険・年金・銀行口座・公共料金|停止・変更手続きの進め方
制度・契約ごとの連絡先、必要書類、口座凍結や解約前の注意点を整理
家族が亡くなった後は、健康保険や年金の公的手続きに加え、銀行口座、電気・ガス・水道、電話、クレジットカードなどの変更も必要になります。しかし、すべてを死亡直後に解約すると、住まいの維持や相続財産の確認に支障が出ることがあります。
大切なのは、「停止するもの」「名義を変えるもの」「請求するもの」「しばらく維持するもの」を分けることです。故人宛ての郵便、通帳の明細、スマートフォン、契約書を確認し、手続きの全体表を作ります。
この記事では、健康保険、年金、銀行口座、公共料金、カード・通信契約を順に進める方法と、家族間で記録を共有するポイントを解説します。
先に結論|契約一覧を作ってから連絡する
次の情報を一枚にまとめます。
- 契約・制度の名称
- 契約番号、口座番号、基礎年金番号等
- 問い合わせ先
- 支払方法と引落日
- 停止・名義変更・請求のどれを行うか
- 必要書類と担当者
- 受付日、受付番号、完了予定日
請求書や通帳の摘要を3~12か月分確認すると、定期的な契約を見つけやすくなります。
健康保険の手続き
国民健康保険・後期高齢者医療
故人の資格確認書等を市区町村へ返却し、保険料の精算や世帯への影響を確認します。故人が世帯主だった場合、残る家族の資格や納付書が変わることがあります。
葬儀を行った人は葬祭費を申請できる場合があります。喪主または葬儀を行ったことが分かる書類、振込先、本人確認書類等を準備し、加入していた制度の窓口へ確認します。
会社の健康保険
在職中の方が亡くなった場合は勤務先へ連絡し、資格喪失、被扶養者の保険切替、資格確認書等の返却、埋葬料・埋葬費、死亡退職金等を確認します。家族が被扶養者だった場合、新しい健康保険へ入るまでの期限と必要書類を早めに尋ねます。
年金の手続き
年金を受けていた方が亡くなった場合、死亡に関する届出、未支給年金、遺族年金等を確認します。年金は亡くなった月分まで支給対象となり、まだ受け取っていない分を生計同一の遺族が請求できる場合があります。
マイナンバーが日本年金機構に収録されている場合など、死亡届の提出を省略できることがあります。ただし、未支給年金・遺族年金の請求は別の確認が必要です。
準備するものの例です。
- 基礎年金番号が分かる書類
- 戸籍・住民票等
- 請求者の口座
- 生計同一関係を確認する書類
- 死亡を確認できる書類
共済年金等がある場合は、加入していた共済組合にも確認します。
銀行口座の手続き
金融機関が名義人の死亡を知ると、原則として口座の取引が制限・停止されます。これは相続財産を保全するためで、相続人の確認後に払戻し・名義変更・解約の手続きを進めます。
口座が止まると、公共料金、施設費、カード等の引き落としもできなくなります。銀行へ連絡する前後に、通帳・明細から継続支払いを一覧にし、必要な契約は別口座へ変更します。
故人のキャッシュカードと暗証番号を使い、家族の判断だけで引き出すことは避けます。葬儀費用や生活費に充てた場合も、後の相続人間で説明できるよう、使途・金額・領収書を残してください。一定の要件で遺産分割前の預貯金払戻し制度を利用できる場合があるため、必要なときは金融機関や専門家へ相談します。
電気・ガス・水道
住まいを引き続き使う場合は、解約ではなく名義・支払口座の変更を検討します。空き家になる場合も、遺品整理、清掃、売却、退去まで照明や水道が必要になることがあります。
確認事項は次のとおりです。
- 最終使用日または名義変更日
- 検針・精算方法
- 立会いの要否
- 引き落とし口座の変更期限
- 未払額・保証金
- 解約後の再開費用
ガスを止める場合は、機器や地域により立会いが必要です。賃貸住宅では管理会社にも退去・ライフラインの停止日を確認します。
電話・携帯・インターネット
携帯電話番号やメールは、銀行・ネットサービスの本人確認、家族への連絡、写真の保存に使われていることがあります。反射的に解約せず、必要な認証とデータの確認を先に行います。
- 端末の分割代金・残債
- SIM・電話番号の引継ぎ可否
- 写真・連絡先・クラウドの保存
- 家族割・セット割への影響
- レンタル機器の返却
- 解約金・撤去工事
故人のパスワードを推測して不正にログインせず、各社の死亡時手続きや相続人向け窓口を利用します。
クレジットカード・電子決済・サブスク
クレジットカード会社へ死亡を連絡し、利用停止、未払額、付帯カード、ポイント、保険、継続課金を確認します。カードを止めても、加盟店側の契約が自動解約にならないことがあります。
動画・音楽、新聞、通販、ジム、警備、介護用品、アプリ課金等は、請求元へ個別に連絡します。返金や権利の引継ぎは規約により異なります。
手続きを安全に進める記録方法
電話した日時、担当部署、担当者名、受付番号、送付書類、返却された原本を記録します。戸籍や死亡診断書の写しを郵送するときは、送付先を公式窓口で確認し、追跡できる方法を検討します。
家族の一人だけが全情報を持たず、共有表へ進捗を記入します。故人の個人情報が含まれるため、SNSや誰でも見られる共有リンクへ載せないようにします。
よくある質問
Q1.銀行へ連絡する前に公共料金を変更しますか?
口座が止まると引き落とせなくなるため、継続が必要な電気・水道・通信等は支払方法変更を先に準備すると安心です。ただし、相続人が口座を隠して利用し続けることは避け、金融機関へ正しい手続きを確認します。
Q2.空き家の公共料金はすぐ止めますか?
遺品整理、清掃、売却・退去まで電気や水道が必要になることがあります。基本料金、防犯、漏水、凍結、保険への影響を確認し、管理担当者と停止日を決めます。
Q3.故人宛ての郵便はどうしますか?
重要な契約や請求の手掛かりになるため、家族の住所へ転送できるか郵便局へ確認します。郵便物を無断で廃棄せず、相続人間で閲覧・保管の方法を決めます。
まとめ|止める前に、生活と相続への影響を確認する
健康保険・年金では、資格停止だけでなく葬祭費、埋葬料、未支給年金、遺族年金等の請求を確認します。銀行口座は、凍結後の引き落とし停止を見越して継続契約を整理します。
公共料金や通信は、住まい・データ・認証に必要な期間を見極め、名義変更と解約を使い分けてください。ハシモト葬祭では、葬儀後に保管しておきたい契約書・領収書等をご案内します。
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