孤独死のご遺体はいつ引き取れる? 検案終了から葬儀までの目安
引き渡し時期が変わる理由と、待っている間・受け取り後の準備を解説
大切な方を早くお迎えしたいのに時期が分からないと、ご家族の心配はますます大きくなってしまいます。
孤独死で警察や医師による確認が行われた場合、ご遺体を引き取れる時期に全国共通の「何時間後」「何日後」という決まりはありません。身元が明らかで、追加の検査や解剖が不要であり、犯罪捜査にも支障がないと判断されれば、検案当日から翌日に引き渡しの案内を受けることがあります。一方、死因を判断するための検査や解剖、身元確認、関係機関の調整が必要なときは、翌日以降、場合によっては数日以上かかることもあります。
大切なのは、予想だけで葬儀日程を確定せず、警察から「引き渡し可能」と連絡を受ける時点、引取場所、死体検案書の受取方法を確認することです。葬儀社への相談は確認中でも始められますが、搬送車が迎えに行くのは引き渡しの許可が出てからです。この先では、検案終了後にも時間がかかる理由、状況別の目安、待っている間に決めること、搬送・安置から葬儀までの流れを順に、一緒に整理していきましょう。
ご遺体の引き取りは、必要な確認が済んでからです
警察が取り扱うご遺体は、医師の検案が終わっただけで直ちに引き渡されるとは限りません。検案は医学的にご遺体を調べる段階です。その後、警察側で必要な調査が済んでいるか、追加検査や解剖が必要ないか、身元が明らかか、引き渡しても捜査に支障がないかなどが確認されます。
死因・身元調査に関する法律と死体取扱規則では、必要な調査を終え、引き渡しに支障がなく、身元が明らかな場合には、警察が遺族等へ説明し、ご遺体を引き渡す仕組みが定められています。ただし、法律は個々の案件について「検案後○時間以内」といった期限を定めていません。
| 状況の例 | 引き渡し時期の考え方 | 家族が先に準備すること |
|---|---|---|
| 身元が明らかで、追加検査・解剖が不要 | 検案当日から翌日に案内される場合がある | 搬送先、家族代表、葬儀社の連絡先を決める |
| 医師や施設の調整、簡易な検査が必要 | 翌日以降になる場合がある | 次の進捗連絡時刻、検案書の受取方法を確認する |
| 解剖や詳しい検査が必要 | 数日以上かかる場合がある | 葬儀日程を確定せず、安置と費用の条件を比較する |
| 身元確認に追加資料が必要 | 確認方法により長期化することがある | 写真、歯科・医療情報、親族の連絡先を用意する |
| 事件・事故との関係を慎重に調べる | 捜査上の判断により個別に異なる | 担当者、連絡窓口、説明可能な範囲を確認する |
この表は、家族が予定を立てるための大まかな分類であり、所要時間を保証するものではありません。同じ「検案済み」でも、その後に必要な確認は異なります。担当の警察官から受ける案内を優先してください。
「検案が終わった」と「引き渡せる」は同じではない
家族が混乱しやすいのは、「医師が見終わった」「死因について説明があった」「書類が出る」といった話を、すべて引き渡しの許可と受け止めてしまうことです。それぞれは関連していますが、同じ意味ではありません。
検案は医師による医学的な確認
検案とは、医師がご遺体を診察し、死亡の事実、死因、死亡時刻などを医学的に判断することです。厚生労働省は、死亡診断書と死体検案書はいずれも人の死亡を医学的・法律的に証明する文書で、効力に違いはないと説明しています。生前の診療状況と死亡した経緯により、どちらが交付されるかが決まります。
孤独死では、亡くなった状態で発見され、死因がその場で分からないことがあるため、医師の検案を経て死体検案書が交付される場合があります。死体検案書という名称だけで、事件性があると決まるわけではありません。
引き渡しは警察側の手続が終わってから
引き渡しとは、警察等が管理しているご遺体を、遺族または適切な引取人へ返す段階です。葬儀社が家族に代わって搬送を担うことも多いですが、葬儀社が独自に引き取りの可否を決めることはできません。
警察庁が公表する「警察における死体取扱いの流れ」では、発見・通報後に、犯罪による死亡の疑い、外表や現場の状況、死因と身元などを確認し、必要に応じて検査や解剖を経て、遺族等への引き渡しへ進む流れが示されています。つまり、医師の作業が終わっていても、警察の判断や書類、搬送時刻の調整が残っている場合があります。
書類の受領時期も確認する
ご遺体の引き渡しと、死体検案書の受領が、必ず同じ場所・同じ時刻になるとは限りません。検案を行った医師や施設から受け取る場合、警察の案内に従って別の窓口で受け取る場合などがあります。交付費用や支払方法も一律ではありません。
「ご遺体は何時に引き渡されますか」だけでなく、「死体検案書は、誰が、どこで、いつ受け取りますか」「受取時に必要な本人確認書類や費用はありますか」と分けて聞くと、行き違いを防げます。
発見から葬儀までの全体像
孤独死が判明した後は、警察・医師・葬儀社・市区町村など、複数の窓口が関わります。順番が前後することはありますが、全体像は次のように整理できます。
| 段階 | 主に行われること | 次へ進むための確認 |
|---|---|---|
| 1.発見・通報 | 救急や警察が現場と死亡の状況を確認 | 現場の保全、発見経緯、関係者の把握 |
| 2.警察の調査 | 外表、発見場所、所持品、関係者の説明を確認 | 犯罪・事故の可能性、身元の手がかり |
| 3.医師の検案 | 死亡の事実、死因、死亡時刻等を医学的に判断 | 追加検査や解剖の要否 |
| 4.検査・解剖等 | 必要に応じて薬毒物検査、画像、解剖等を実施 | 引き渡しに支障がないか、身元が明らかか |
| 5.引き渡し | 警察から遺族等へ説明し、受領手続を行う | 搬送車、搬送先、受取人、所持品の確認 |
| 6.搬送・安置 | 葬儀社がご遺体を安置先へ搬送する | 自宅か安置施設か、面会、保全処置 |
| 7.届出・火葬許可 | 死亡届を提出し、火葬に必要な許可を受ける | 火葬場、葬儀形式、日程の調整 |
| 8.葬儀・火葬 | 家族の意向に沿ってお別れを行う | 宗教者、参列者、費用、必要な手配 |
この流れを見ると、引き渡しはゴールではなく、搬送と葬儀準備の出発点であることが分かります。警察の確認中にすべてを決定しようとせず、「今決めること」「引き渡し後に決めること」を分けると負担を減らせます。
引き渡しまでの時間が変わる5つの要因
1.死因をどこまで確認する必要があるか
外表、発見場所、病歴、服薬情報などから死因を判断できる場合と、追加の検査が必要な場合では、所要時間が変わります。死因・身元調査法では、必要に応じて薬物・毒物に関する検査、死亡時画像診断、その他の検査を行う仕組みが設けられています。
検査には、実施する場所への移送や専門職の調整が必要になることがあります。また、検査結果がすべてそろう前でも一定の判断ができる場合と、結果を待たなければ手続を進められない場合があります。家族から「早くしてほしい」と希望を伝えることはできますが、必要な確認を省略するよう求めることはできません。
2.解剖が必要か
外表の確認や検案だけでは死因を明らかにできない場合、法的根拠に基づいて解剖が行われることがあります。解剖には目的や根拠の異なる種類があり、家族の同意の扱いも一律ではありません。
死因・身元調査法に基づく解剖では、原則として遺族へ必要性を説明することが定められていますが、遺族の所在が分からない場合や、説明を待つと目的を達成できない場合などの例外もあります。司法解剖など別の手続では、家族の意向だけで中止できるとは限りません。
説明を受けたら、「何のための解剖か」「どこで行うか」「終了後はどこから引き取るか」「次の連絡はいつか」を確認します。医学的な詳しい結果が後日になる場合でも、ご遺体の引き渡し時期は別に案内されることがあります。
3.故人の身元が明らかか
家族が「父に間違いない」と思っていても、警察は客観的な資料を使って身元を確認します。顔貌、公的な本人確認書類、身体的特徴、指紋、歯科所見、DNA型など、状況に応じた方法が用いられます。
発見までに時間が経っている、ご遺体の状態から外見で判断しにくい、身分証が見つからない、近親者と連絡が取れないといった事情があると、確認に時間を要することがあります。最近の顔写真、通院先、歯科医院、手術歴、傷痕、義歯の有無などを尋ねられたら、分かる範囲で正確に伝えます。
4.事件・事故との関係を調べる必要があるか
発見時の状況に不明点がある場合、警察は犯罪や事故との関係を慎重に確認します。室内の状態、施錠、外傷、所持品、最後に連絡を取った人の説明などを整理し、必要な捜査を行います。
ご遺体や所持品を返すことで捜査に支障が生じるおそれがある間は、引き渡しが行われないことがあります。また、ご遺体は引き渡されても、スマートフォン、鍵、薬、衣類など一部の所持品が確認のため保管される場合があります。返却時期は品物ごとに確認してください。
5.夜間・休日や関係機関の調整
死亡が判明した時刻、医師や検査施設の体制、移送先、担当者間の連絡などによっても進行は変わります。夜間や休日だから必ず翌日になる、平日なら必ず当日中に終わる、と断定はできません。
家族が遠方にいる場合は、誰が現地で説明を受け、誰が書類を受け取り、誰が葬儀社と連絡するかを早めに決めます。家族全員の到着を待つ必要があるのか、代表者だけで手続できるのかも確認しましょう。
状況別|引き渡し時期の目安をどう考えるか
ここで示すのは、予定を立てるための考え方です。公的な保証時間ではなく、地域、案件、検査体制、曜日等によって変わります。
当日中に引き渡しの案内が出ることがあるケース
身元が資料等で確認でき、医師の検案で死因の見当がつき、追加検査や解剖が不要で、捜査上の支障もない場合は、検案当日中に引き渡しの案内が出ることがあります。ただし、案内が出てから搬送車が到着するまでの時間や、受取書類の準備は別です。
「今日中になる可能性がある」と言われた段階で、葬儀社へ状況を共有し、搬送先を仮決めします。引き渡し時刻が確定する前に搬送車を長時間待機させると、費用が発生することがあるため、配車条件を確認します。
翌日以降になることがあるケース
医師の到着や検案場所の調整、簡易な検査、書類の作成、警察内の確認などが残っている場合は、翌日以降になることがあります。「明日には」という説明を受けても、確定時刻なのか、次回連絡の予定なのかを区別してください。
「明日の午前に引き渡し」ではなく、「明日の午前に進捗を連絡」と言われている可能性があります。家族のメモには、連絡予定と引取予定を別の欄に書くと混同を防げます。
数日以上を要することがあるケース
解剖、詳しい検査、遠方施設への移送、身元の科学的確認、事件性の検討などが必要な場合は、数日以上かかることがあります。検査結果が出るまでの期間と、ご遺体を引き渡せるまでの期間が同じとは限りません。結果の一部が後日でも、必要な採取等が終われば引き渡しへ進む場合があります。
長引く見込みが示されたら、葬儀日程の候補だけを考え、参列者へ確定連絡をしないことが重要です。菩提寺や宗教者へは「警察の確認中で日程未定」と伝え、候補日の相談にとどめます。
見込みが分からないと言われたケース
担当者が「今は分からない」と答えるのは、説明を避けているとは限りません。次の手続や専門機関の判断を待っているため、時刻を約束できないことがあります。この場合は、終了予定を繰り返し尋ねるより、「次の判断材料は何ですか」「次回は何時ごろ、どちらから連絡がありますか」と確認すると実務的です。
警察へ確認したいこと|電話メモの作り方
連絡を受けたときは、悲しみや緊張で内容を覚えにくくなります。家族の代表者を一人決め、次の項目を同じ用紙に記録しましょう。
| 確認先 | 聞く内容 | メモする答え |
|---|---|---|
| 担当警察署 | 担当部署、担当者、代表番号、案件の識別情報 | 誰へ、どの番号から連絡するか |
| 現在の段階 | 検案済みか、追加検査・解剖があるか | 確定事項と未定事項を分ける |
| 次回連絡 | いつ、誰から、誰へ連絡が来るか | 連絡がない場合の問い合わせ時刻 |
| 引取場所 | 警察署、医療機関、別施設など | 住所、入口、到着時の連絡先 |
| 引取手続 | 受取人、必要書類、印鑑等 | 家族本人の同行が必要か |
| 検案書 | 交付者、場所、時期、費用、支払方法 | ご遺体と同時か、別受取か |
| 所持品 | 同時返却される物、保管が続く物 | 品名、数量、後日の窓口 |
そのまま使える質問例
「医師の検案は終わっていますか。引き渡しまでに残っている確認は何でしょうか」
「引き渡しの時刻は確定していますか。それとも、次の連絡時刻の目安でしょうか」
「葬儀社の搬送車は、どの連絡を受けたら手配すればよいですか」
「ご遺体の引取場所と、死体検案書の受取場所は同じですか」
「次の連絡が予定時刻までにない場合、家族からどこへ電話すればよいですか」
一度にすべて聞けなくてもかまいません。家族内の連絡担当を一本化し、聞いた日時と相手の名前を残すことが大切です。
葬儀社へは引き渡し前に相談してよい
引き渡しの確定前でも、葬儀社へ相談できます。むしろ、警察から急に「迎えを手配してください」と連絡が来てから探し始めると、搬送先や料金を落ち着いて比較できないことがあります。
相談時には、次のように現在地を伝えます。
「家族が自宅で亡くなっていることが分かり、現在、警察と医師の確認中です。引き渡し時刻はまだ決まっていません。連絡が来たら搬送をお願いできるよう、安置先と料金を相談したいです」
先に決めるのは搬送先と安置先
最初の連絡で、祭壇、料理、返礼品、参列人数まで決める必要はありません。まず決めるのは、どこからどこへ搬送するか、安置場所を自宅にするか施設にするか、家族が面会できるかです。
自宅安置を希望しても、階段や通路、室温、近隣への配慮、ご遺体の状態などにより難しいことがあります。安置施設を利用する場合は、面会時間、付き添いの可否、予約方法、1日ごとの費用を確認します。
葬儀社へ伝える情報
故人の氏名、年齢、体格の目安
現在ご遺体がいる施設と担当警察署
引き渡しの予定時刻が確定か未定か
検案や解剖の有無について伝えられた範囲
自宅安置または安置施設の希望
搬送先の住所、階段やエレベーターの状況
家族代表者の氏名、電話番号、到着予定
菩提寺や宗教者との付き合いの有無
ハシモト葬祭へご連絡いただく場合も、「警察から引き渡しの連絡待ち」と最初にお伝えください。確定していない内容を無理に決めず、搬送・安置に必要な部分から整理します。
搬送・安置で確認する費用
警察対応を経たご遺体の搬送では、出発地、時刻、距離、搬送後の安置日数などで費用が変わります。総額だけでなく、どの条件で追加費用が発生するかを確認してください。
| 費用項目 | 確認する内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 寝台車・搬送 | 基本距離、超過距離、経由地、深夜・早朝 | 引き渡し遅延時の待機料金も聞く |
| 安置施設 | 1日または1泊の単価、面会条件 | 火葬日までの日数で増える可能性がある |
| ご遺体の保全 | ドライアイス等の回数と単価 | ご遺体の状態や安置期間で必要量が変わる |
| 納棺・処置 | 基本料金に含まれる範囲 | 追加の処置は内容と必要性を説明してもらう |
| 搬送先変更 | 自宅から施設、施設から式場等 | 複数回の移動ごとに料金を確認する |
| 手続の補助 | 死亡届、火葬許可申請の代行範囲 | 公的費用と葬儀社の代行費用を分ける |
孤独死では、発見までの経過やご遺体の状態により、通常とは異なる処置を提案されることがあります。必要性、方法、費用、見た目への影響を説明してもらい、家族が理解してから依頼しましょう。
引き渡し当日の持ち物と確認手順
必要な持ち物は警察署や施設の案内を優先します。一般には、受取人の本人確認書類、続柄が分かる資料を求められる場合があり、死体・所持品の引取書等への署名を行うことがあります。印鑑の要否は事前に確認してください。
出発前のチェックリスト
引取場所の正式名称、住所、入口を確認した
引き渡し予定時刻が「確定」であることを確認した
警察の担当者と葬儀社の担当者が相互に連絡できる
家族側の受取人と同行者を決めた
本人確認書類、必要と案内された資料を用意した
死体検案書の受取場所と費用を確認した
搬送先と安置先の住所を葬儀社へ伝えた
所持品を記録する紙またはメモを用意した
説明と受領書を確認する
引き渡し時には、分かっている範囲で死因などの説明を受ける場合があります。「確定していること」「検査中のこと」「後日説明されること」を分けて聞きます。死亡時刻は発見時刻と同じとは限らないため、推測で親族へ伝えず、医師が作成した書類を確認してください。
着衣、財布、鍵、証明書類、スマートフォンなどの所持品は、一覧と現物を照合します。捜査や確認のため返却されない物がある場合は、品名、保管理由、問い合わせ先、返却見込みをメモします。受領書へ署名する前に、不明点を尋ねて構いません。
ご遺体との対面について
発見までの時間や検案・解剖の内容によっては、すぐに対面できない、対面方法に配慮が必要、安置後に整えてからのほうがよい、と案内される場合があります。家族が強い衝撃を受ける可能性もあるため、警察、医師、葬儀社へ状態を確認し、誰がどのタイミングで対面するかを決めます。
「必ずその場で顔を見なければならない」わけではありません。対面を迷う家族には、状態を知る担当者から説明してもらい、無理のない方法を選びましょう。
引き渡し後、葬儀日程を決める順番
ご遺体を安置したら、すぐに葬儀日時を発表するのではなく、必要な条件をそろえてから決めます。
死体検案書等を受け取り、死亡届を提出できる状態か確認する
火葬場の空き状況を確認する
菩提寺や宗教者の予定を確認する
喪主、参列範囲、葬儀形式を家族で決める
式場、安置、搬送、火葬、宗教者等を含む見積りを確認する
日時と会場が確定してから親族等へ案内する
死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に届け出ることが戸籍法で定められています。通常、火葬には市区町村が交付する許可が必要です。実際の提出先、必要書類、葬儀社が代行する範囲は、自治体と依頼先へ確認してください。
なお、火葬までの待ち日数は、引き渡しの遅れだけでなく、火葬場の予約、宗教者・式場・親族の予定でも変わります。「警察から2日後に引き渡されたから、その翌日に必ず火葬できる」とは限りません。安置日数と追加費用も含めて日程を検討します。
親族や勤務先への連絡文例
引き渡し前は、死亡した事実だけが確定し、死因や葬儀日時が未定のことがあります。家族代表から、確認済みの情報だけを伝えましょう。
親族への第一報
「本日、父が自宅で亡くなっていることが分かりました。現在、警察と医師による確認が続いており、ご遺体の引き渡しと葬儀の日程は未定です。見込みが分かり次第、私から改めてご連絡します。未確認の内容は広めずにお待ちください」
引き渡しが翌日以降になる場合
「医師の確認は行われましたが、関係機関の手続が残っているため、引き渡しは明日以降の見込みです。時刻はまだ確定していません。葬儀の日程は、引き渡しと火葬場の予約を確認してからお知らせします」
勤務先への連絡
「家族が亡くなり、現在、警察と医師による確認が行われています。ご遺体の引き渡しと葬儀日程はまだ決まっていません。本日の勤務と、今後の休暇の扱いについて相談させてください。日程が判明し次第、改めて報告します」
死因や亡くなった時刻を、家族の推測で伝えないことが大切です。「孤独死だった」「事件らしい」といった表現は、故人の尊厳や家族のプライバシーにも関わります。必要な相手に、必要な範囲だけ共有しましょう。
引き渡しが長引くときに家族で決めること
待つ時間が長くなると、家族全員が同じ窓口へ電話したり、未確定の日程を別々に伝えたりしがちです。次の役割を分けると混乱を減らせます。
| 判断材料 | 決める内容 | 実務上のポイント |
|---|---|---|
| 警察との連絡 | 代表者1名と補助者1名 | 電話内容を家族共有メモへ記録する |
| 葬儀社との連絡 | 搬送・安置の窓口 | 未確定情報と確定情報を分けて伝える |
| 親族への連絡 | 連絡網と公開範囲 | 日程確定までは第一報にとどめる |
| 住居への対応 | 管理者への連絡、鍵の管理 | 警察の許可前に片付けや入室をしない |
| 費用の管理 | 支払担当、領収書の保管 | 搬送・安置・検案書等を項目別に記録する |
| 休暇の調整 | 勤務先への連絡担当 | 日程未定であることを率直に伝える |
現場となった住居へ戻れる時期は、ご遺体の引き渡し時期と同じとは限りません。警察から現場確認が終わったと明確に案内されるまでは、清掃、片付け、廃棄、契約業者の入室を進めないでください。賃貸住宅の場合は、管理会社や貸主へ死亡の事実と警察確認中であることを伝え、作業日程は後で調整します。
よくある質問
検案が終わったのに、なぜ引き取れないのですか?
医師の検案以外に、警察の調査、追加検査・解剖の判断、身元確認、書類、捜査上の支障の有無などを確認する必要があるためです。「何が未完了か」「次に誰が判断するか」「次回連絡はいつか」を尋ねてください。
検案当日に引き取れることはありますか?
あります。ただし、身元が明らかで、追加の検査や解剖が不要で、引き渡しても捜査に支障がないなどの条件がそろった場合です。当日中を前提にせず、警察の確定連絡を待って搬送車を手配します。
解剖をすると、必ず数週間かかりますか?
一律ではありません。解剖を行う場所や種類、移送、必要な確認により異なります。また、詳しい検査結果が後日でも、ご遺体の引き渡しが先に行われる場合があります。引き渡しの見込みと、結果説明の時期を分けて確認しましょう。
家族が遠方でも、引き取りに本人が行く必要がありますか?
必要な受取人や書類は案件によって異なります。近親者の立会いが必要か、代理や葬儀社の対応が可能かを、担当警察署へ確認してください。葬儀社だけに任せれば必ずよいとは限りません。
警察から葬儀社を指定されることはありますか?
搬送のための事業者を紹介されることはあり得ますが、家族が葬儀全体を依頼する先まで直ちに決めなければならないとは限りません。紹介を受けたら、搬送のみか、安置や葬儀まで含む契約か、料金とキャンセル条件を確認してください。
先に葬儀社へ連絡すると警察の迷惑になりますか?
相談だけなら問題ありません。現在は確認中で、引き渡し時刻が未定であることを伝えます。実際の迎えは、警察から引き渡し可能と案内された後に調整します。
死体検案書がないと搬送できませんか?
搬送時の扱いや必要書類は、引取場所と葬儀社へ確認してください。ご遺体の引き渡しと検案書の受領が別になることもあります。死亡届や火葬許可の手続には死亡を証明する書類が必要となるため、交付時期と受取人を必ず確認します。
死因が「不詳」でも葬儀はできますか?
書類が適切に交付され、死亡届と火葬許可の手続を進められれば、葬儀・火葬を行うことは可能です。死因の記載や後日の説明については、検案した医師や警察へ確認してください。医学的・法的な個別判断は専門窓口の案内に従います。
土日や夜間は引き渡されませんか?
地域や施設の体制、案件の進行によるため、一律には言えません。夜間・休日の対応可否、翌営業日まで待つ手続、家族側の到着時刻を担当者へ確認します。葬儀社には深夜・早朝の搬送料や待機料金も尋ねてください。
所持品が一部返ってこないのはなぜですか?
身元や死因の確認、捜査のために保管されることがあります。ご遺体と同時に返却される物、後日返却される物、返却時期未定の物を分け、品名と問い合わせ先を記録してください。
葬儀日程はいつ親族へ伝えればよいですか?
ご遺体の引き渡し、安置先、火葬場、式場、宗教者等の予定がそろってから確定連絡します。それまでは「死亡の事実は確認済み、日程は未定」と伝えるのが安全です。
確定連絡を待ちながら、搬送と安置を先に整える
孤独死のご遺体を引き取れる時期は、医師の検案だけでなく、身元確認、追加検査や解剖、捜査上の支障、関係機関の調整によって変わります。条件がそろえば検案当日から翌日に案内される場合がありますが、数日以上を要する場合もあり、全国共通の固定時間はありません。
家族は、①現在の確認段階、②引き渡しの確定時刻、③次回連絡、④引取場所、⑤死体検案書、⑥所持品、⑦搬送先を順に確認しましょう。葬儀社への相談は引き渡し前から始め、最初は搬送・安置と費用条件に絞ると、急な連絡にも対応しやすくなります。
| ご自身がご遺族の立場となり、警察からの引き渡し時期や搬送先、安置、葬儀の進め方で迷われたときは、確定していることだけを整理して葬儀社へご相談ください。質問だけでも、ご依頼前の段階でも構いません。 ハシモト葬祭では、24時間365日、通話料・事前相談無料のフリーダイヤル 0120-34-8813 で葬儀の準備・費用・斎場選びなどのご相談を受け付けています。お電話が難しい方は、公式LINE または お問い合わせフォーム からお気軽にご連絡ください。 |
|---|



