宗派によって葬儀はどう違う?確認したい作法・焼香・数珠の基本
仏式を一つにまとめず、菩提寺へ確認するための比較ポイントを解説
仏式葬儀へ参列するとき、「焼香は何回か」「数珠はどの形か」「南無阿弥陀仏と唱えるのか」と迷うことがあります。仏教の宗派ごとに教えと作法が異なり、同じ宗派でも寺院・地域による違いがあります。
インターネットの一覧表を覚えるより、葬儀を勤める僧侶と会場の案内を優先する方が確実です。参列者は自分の宗派の数珠を持参し、自分の慣れた方法で静かに合掌しても、一般には失礼にはなりません。
この記事では、宗派で違いが出やすい点、代表的な特徴、焼香と数珠の基本、家の宗派を調べる方法を解説します。
先に結論|違いは「教え・唱える言葉・儀礼・焼香・仏具」に表れる
宗派による主な違いは次のとおりです。
- 本尊と中心となる教え
- 読む経典、念仏・題目・真言等
- 葬儀の式次第と引導等の作法
- 焼香の回数・押しいただくか
- 数珠の形と持ち方
- 戒名・法名・法号の呼び方
- 位牌、仏壇、納骨・法要の考え方
一つの項目だけで宗派を断定しません。
家の宗派を調べる方法
1.菩提寺・墓地管理者へ確認
2.仏壇の本尊、掛軸、位牌・法名軸を見る
3.過去の葬儀、法要、納骨資料を探す
4.親族、特に年長者へ聞く
5.墓石の文字や寺院名を確認
同じ姓・同じ地域でも宗派は異なります。葬儀社の推測だけで進めず、菩提寺があるかを確認します。
代表的な宗派の一般的な特徴
以下はごく一般的な案内です。実際は僧侶へ確認してください。
浄土宗
法然上人を宗祖とし、「南無阿弥陀仏」の念仏を大切にします。焼香は寺院の案内によります。浄土宗公式サイトでは、香をつまみ額の高さほどまで持ち上げる例と、参列者が多い場合は一回にする考え方も紹介されています。
浄土真宗
親鸞聖人を宗祖とし、阿弥陀如来の本願をよりどころとします。「戒名」ではなく「法名」と呼びます。香を押しいただかず焼香するなど、他宗派と異なる作法がありますが、本願寺派・大谷派等でも細部が異なります。位牌ではなく法名軸・過去帳等を用いる場合があります。
曹洞宗・臨済宗
禅宗に属し、読経、授戒、引導等の儀礼が行われます。焼香の回数や一回目を押しいただくか等は宗派・寺院により異なります。座禅の印象だけで葬儀作法を判断しません。
真言宗
弘法大師空海を宗祖とし、真言、印、密教儀礼等を大切にします。宗派内に複数の派があり、葬儀の次第・焼香等は寺院へ確認します。
天台宗
最澄を宗祖とし、法華経を中心にさまざまな教え・修行を含みます。地域・寺院により葬儀作法が異なります。
日蓮宗
日蓮聖人を宗祖とし、「南無妙法蓮華経」の題目を唱えます。「戒名」ではなく「法号」と呼ぶ場合があります。数珠と焼香は寺院の案内に従います。
焼香で確認する三点
回数
一回、二回、三回等、宗派により目安が異なります。参列者が多い葬儀では、進行上「一回でお願いします」と案内されることがあります。
押しいただくか
香を額の近くまで上げる宗派と、押しいただかず香炉へ入れる宗派があります。
合掌・礼拝の位置
焼香前後の合掌、僧侶・遺族への一礼等は会場の案内に従います。自信がなくても、急いで前の人を完全にまねる必要はありません。
数珠の基本
数珠は念珠とも呼ばれ、宗派ごとに正式な形があります。葬儀参列では、自分の宗派の数珠を持参して構いません。宗派が分からない場合は、略式の片手数珠を用いる人もいます。
数珠をアクセサリーのように首へ掛ける、床へ直接置く、振り回すことは避けます。貸し借りをどう考えるかも宗教的な受け止めがあるため、無理に借りず、数珠がなければ手を合わせます。
葬儀準備で寺院へ質問すること
- 正式な宗派・派名
- 通夜・葬儀・火葬炉前・初七日の読経
- 戒名・法名・法号
- 焼香の回数と参列者への案内
- 数珠・仏具・祭壇・供物
- 死装束、位牌、遺骨・納骨
- 一日葬・火葬式への対応
- お布施、車代、御膳料の準備
参列者が違う宗派の場合
自分の信仰と異なる葬儀でも、故人・遺族の宗教を尊重します。焼香等へ参加しにくい信仰上の理由がある場合は、事前に遺族または葬儀担当者へ相談し、黙とう・一礼等で弔意を表す方法を確認します。
よくある質問
Q1.故人の宗派が分からない場合はどうしますか?
菩提寺、墓地の契約、位牌、仏壇、過去の葬儀資料、親族へ確認します。宗派名だけで寺院を手配せず、付き合いのある寺院がないかを先に調べます。
Q2.参列者が違う宗派でも問題ありませんか?
故人側の式次第に従って参列できます。焼香回数や数珠の形が違っても、無理に買い替える必要はありません。会場の案内を優先し、宗教儀礼へ参加しにくい場合は静かに一礼する方法を確認します。
Q3.数珠を忘れたら参列できませんか?
数珠は仏式で用いる仏具ですが、忘れたことを理由に参列を控える必要は通常ありません。他人から借りることを避ける考えもあるため、手を合わせて焼香します。
納骨先の条件も確認する
葬儀だけ別宗派で行うと、菩提寺や寺院墓地への納骨、戒名・法名の扱いに影響することがあります。家族が希望する形式と、墓地管理者・菩提寺の条件を早い段階で照合します。宗派が異なる親族の意見は、司式者へ相談して整理します。
家族で共有する確認メモ
打ち合わせや手続きの途中で判断が変わることがあります。口頭だけで進めず、次の内容を一枚のメモにまとめます。
- 菩提寺・墓地管理者の条件
- 焼香回数や数珠など参列者へ案内する作法
- 葬儀の宗派と納骨先の宗派が異なる場合の対応
決定日、確認した相手、未確認の項目も一緒に残します。変更があった場合は古い案を消さず、いつ誰が変更したか追記すると、家族、葬儀社、宗教者、行政窓口の認識違いを減らせます。
まとめ|作法を暗記するより、案内を聞いて心を込める
仏教葬儀は宗派により、読経、唱える言葉、焼香、数珠、戒名・法名、位牌等が異なります。一覧表は目安にとどめ、菩提寺・僧侶の案内を優先してください。
ハシモト葬祭では、宗派・寺院との打ち合わせ内容を家族と参列者へ分かりやすくお伝えし、焼香等も当日ご案内します。
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