お役立ち記事 No.88

神式葬儀(神葬祭)とは?通夜祭・葬場祭・玉串奉奠の流れ

仏式との用語・供物・作法の違いを、神社本庁の案内を基に解説

神道式で行う葬儀を神葬祭といいます。仏式の通夜・葬儀に当たる儀礼として、通夜祭、遷霊祭、葬場祭等が行われ、焼香の代わりに玉串奉奠を行うことがあります。

神葬祭では、人は亡くなった後に祖霊となり、子孫・家族を見守る存在になるという考え方のもと、故人の生前の功績と遺徳を偲び、御霊を丁重に祀ります。式次第と名称は地域・神社・神職により異なります。

この記事では、神社本庁の一般的な案内を参考に、神葬祭の流れ、通夜祭・遷霊祭・葬場祭、玉串奉奠、仏式と異なる準備を解説します。

先に結論|神葬祭では「御霊を霊璽へ遷し、祖霊として祀る」儀礼を行う

神葬祭の大きな特徴の一つが遷霊祭です。故人の御霊を、霊璽と呼ばれる白木の「みしるし」へ遷し留める儀礼で、暗い中で行う場合があります。

その後、葬場祭で故人へ最後の別れを告げ、火葬祭、帰家祭、霊前祭、五十日祭等へ続きます。

ご逝去後の準備

神社本庁は、一般的な流れとして、帰幽報告、枕直しの儀、納棺の儀等を案内しています。

帰幽報告

故人が亡くなったことを氏神、神棚、御霊舎等へ報告します。神棚へ白い紙を貼る「神棚封じ」を行う慣習がありますが、方法・期間は神職へ確認します。

枕直しの儀

ご遺体を整えて安置し、神饌等を供えます。仏式の線香・ろうそく・仏花とは異なるため、自己判断で仏式用具を整える前に神職・葬儀社へ相談します。

納棺の儀

故人を清め、衣服を整えて棺へ納めます。副葬品は火葬場の規則に従います。

通夜祭と遷霊祭

通夜祭

夜を通して故人の御霊を慰める祭儀です。斎主の一拝、修祓、献饌、祭詞奏上、玉串奉奠等が行われることがあります。

遷霊祭

故人の御霊を霊璽へ遷す祭儀です。消灯して厳かに行われることがあり、参列者は静かに待ちます。霊璽は仏式の位牌と似た外見・役割に見えることがありますが、神道上の意味と祀り方が異なります。

通夜祭と遷霊祭を続けて行う場合や、名称・順序が異なる場合があります。

葬場祭・出棺・火葬祭

葬場祭は、神社本庁の案内で「告別式」に当たる、故人へ最後の別れをする祭儀とされています。祭詞奏上、故人の略歴、弔辞・弔電、玉串奉奠等が行われます。

出棺に関わる発柩祭、家を祓う発柩後祓除の儀、火葬時の火葬祭等が行われる場合があります。現在の会場・移動事情に合わせ、複数の祭儀をまとめることもあります。

玉串奉奠の基本

玉串は榊等の枝に紙垂を付けたもので、祭壇へ供え、拝礼します。一般的な一例です。

1.神職・係員から玉串を両手で受け取る

2.祭壇前へ進み一礼

3.玉串を時計回り等に回し、根元を祭壇側へ向けて供える

4.二礼二拍手一礼等で拝礼する

神葬祭では、拍手の音を立てない「忍び手」を用いる場合があります。地域・神職により作法が異なるため、式前の説明と前の人の案内に従います。

香典袋・表書き

神式では「御玉串料」「御榊料」「御神前」等の表書きが用いられます。宗教が明確なら神式に合う表書きを選びます。蓮の模様がある仏式用の不祝儀袋は避けます。

水引、金額、地域慣習は相手との関係により異なります。案内に香典辞退があれば持参しません。

神式で用いる主な言葉

  • 帰幽:亡くなることを表す言葉
  • 斎主:祭儀を中心となって執り行う神職
  • 霊璽:故人の御霊を遷すみしるし
  • 祭詞:神職が奏上する言葉
  • 玉串奉奠:玉串を供え拝礼すること
  • 御霊舎・祖霊舎:祖先の御霊を祀る場所
  • 五十日祭:亡くなってから50日目頃の霊前祭

仏式の「成仏」「供養」「戒名」「お焼香」等をそのまま使わず、分からない場合は「お悔やみ申し上げます」「心よりお祈りいたします」等の宗教色を抑えた表現を使います。

神葬祭を依頼するときの確認

  • 氏神・崇敬神社、神職との関係
  • 通夜祭、遷霊祭、葬場祭等の範囲
  • 自宅・斎場で実施できるか
  • 霊璽、祭壇、神饌、榊等の準備
  • 玉串奉奠の方法と参列順
  • 祭祀料、御車代、御膳料等
  • 火葬祭、帰家祭、十日祭・五十日祭
  • 墓地・納骨、祖霊舎

よくある質問

Q1.神式では焼香を行いますか?

一般に焼香ではなく、玉串奉奠や拝礼を行います。二礼二拍手一礼を基本としつつ、葬儀では音を立てない「しのび手」とするなど作法があります。神職・司会の案内に従います。

Q2.香典袋の表書きは何ですか?

「御玉串料」「御榊料」等が用いられますが、地域・神社の考えで異なります。「御霊前」が使われることもあるため、案内や神職へ確認します。

Q3.仏壇へ遺骨や霊璽を置いてよいですか?

神式では仏壇・位牌ではなく、霊璽や祖霊舎等を用いる考えがあります。既に仏式の家族がいる場合も含め、家庭での祀り方を神職へ相談します。

神葬祭後の主な節目

火葬後は、帰家祭、十日祭、五十日祭、納骨等を行うことがあります。名称・時期・内容は神社や地域で異なります。霊璽、祖霊舎、祭壇の整え方、神職への連絡、墓地への納骨条件を、葬儀後まで含めて確認します。

神式で使う言葉にも配慮する

神式では、仏式の「成仏」「供養」「焼香」等をそのまま使わず、「御霊を偲ぶ」「玉串を奉る」等の表現を用いることがあります。ただし地域・神社で言葉は異なります。訃報、会葬礼状、喪主挨拶の文面を神職または葬儀担当者へ確認します。

家族で共有する確認メモ

打ち合わせや手続きの途中で判断が変わることがあります。口頭だけで進めず、次の内容を一枚のメモにまとめます。

  • 依頼する神社・神職と式場
  • 霊璽・祖霊舎・祭壇の準備
  • 玉串奉奠の人数・順番・作法

決定日、確認した相手、未確認の項目も一緒に残します。変更があった場合は古い案を消さず、いつ誰が変更したか追記すると、家族、葬儀社、宗教者、行政窓口の認識違いを減らせます。

まとめ|神職へ早めに連絡し、仏式とは別の用具・言葉を整える

神葬祭は、通夜祭、遷霊祭、葬場祭、火葬祭等を通じ、故人の御霊を祖霊として祀る神道式の葬儀です。玉串奉奠、霊璽、神饌等、仏式と異なる準備があります。

ハシモト葬祭では、神職と式次第を確認し、会場、祭壇、玉串、参列者への作法案内まで整えます。

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